弁護士 奧野舞のブログ

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【労務】セクハラと労災認定

業務に起因して精神疾患を患った場合,怪我などと異なり,労災認定のハードルが高い,そもそも使用者側が労災申請に基本的に協力しない,という話をよく耳にします。

 

セクハラに関していえば,セクハラが原因となって精神疾患を発病した場合について,これが業務上か業務外かを判断する場合について,厚労省は下記の判断基準を示しています。

 

①「新認定基準」で対象とされる精神障害を発病していること

精神障害の発症前おおむね6か月の間に,客観的に当該精神障害を発病させるおそれのある業務による強い心理的負荷が認められること

③業務以外の心理的負荷および個体側要因により当該精神障害を発病したとは認められないこと

 

以上の判断基準を満たすことが,「業務上」の疾病と認定されるために必要になります。

 

下記のリンクも参考にしてください。

http://www.mhlw.go.jp/bunya/roudoukijun/rousaihoken04/dl/120827.pdf

 

なお,セクハラ事案については,①セクハラ被害者が,加害者に対して被害をできるだけ軽くしたいとの心理から,やむを得ず迎合的な態度をとったり,②被害を受けてから相談行動をすぐにとっていなかったり,③医療機関受診時にもセクハラが原因であることを申し出ていなかったりなどということが,通常起こりますが,これらの事実があるからといって,セクハラがあったこと自体を単純に否定する理由にはなりません。

 

この点も,上記の「新認定基準」においては留意点として示されています。

 

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