弁護士 奧野舞のブログ

弁護士法人シティ総合法律事務所(http://www.city-lawoffice.com/)

【労働】セクハラ禁止の就業規則

【Q】社内の服務規律の中に,セクハラ禁止条項も盛り込まれているのですが,近年のセクハラ被害の増加に伴い,見直そうと思っています,どのようなところを見直したらよいでしょうか。

 

【A】

職場におけるセクハラ対応の義務を定めているものに,「事業主が職場における性的な言動に起因する問題に関して雇用管理上講ずべき措置についての指針」(以下,単に「指針」といいます。平成18年厚生労働省告示第615号)があります。

 

この指針は,平成28年の改正(平成28年厚生労働省告示第314号)により,「職場におけるセクシュアルハラスメントには,同性に対するものも含まれるものである。また,被害を受けた者の性的志向又は性自認にかかわらず,当該者に対する職場におけるセクシュアルハラスメントも,本指針の対象となる」との文言が追加されました。

 

これによって,同性間の性的なハラスメントや,いわゆるLGBTを理由とするハラスメントも,事業者が雇用管理上措置を講ずべきとされたことになります。

 

そこで,セクハラ禁止の一般的な禁止条項に追加して,「職場の内外における性的な言動については,被害者の性的志向または性自認にかかわらず対象となる」という条項を定めることで,上記改正指針にならった規則となります。

 

また,実際に規則として定めるだけではなく,労働者に対するセクハラ禁止の周知・啓発が重要(こうした周知・啓発自体,指針に明記されているものです。)ですから,従業員への啓発の時間を定期的に設ける必要があります。

 

特に,LGBTという言葉が一般的に社会に浸透したのもごく近年の話ですから,労働者の世代によっては,性的志向性自認に対する寛容性について差が生じてしまう職場もあるかと思います。

 

経営者・管理者の意識改革と啓発への実質的努力が必要になってくる分野であると考えます。

その意味で,