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弁護士 奧野舞のブログ

弁護士法人シティ総合法律事務所(http://www.city-lawoffice.com/)

【医業】診療録・看護記録等の役割②

医業関連

医事紛争において,診療録や看護記録が重要な役割を果たすということについて,以前ブログで書いたことがあります。

今回は,単に裁判の証拠としての側面というより,紛争予防の観点からの診療録等の活用についてお話したいと思います。

比較的大きい規模の病院において,これから患者に行う医療処置に関するインフォームドコンセントの時間を十分に取ることができている場合はよいのですが,個人開業のクリニックでは,一人一人の患者に十分な説明の時間を確保することが出来ない場合もあります。

診療の際には,医師が「きちんと説明した」と思っていることでも,患者にうまく伝わっておらず,「先生はそんなこと言っていなかった。聞いていない。」などと,水掛け論に発展してしまっては,話し合いでの解決が出来なくなってしまい,結局訴訟を行うしかなく,時間と労力がかかります。

診療時に患者に伝えておくべきリスク・要点・予後に関する指摘などは,診療時に診療録にしっかり記載することが理想ですが,時間がない場合は,同席している看護師やその他補助者に依頼して,医師が口頭で患者に説明した内容について,医師の代わりに診療録に記載・入力してもらい,その代行記録者が署名・捺印しておけば,後になって記録の信用性を疑われることもありません。

どうしても医師自身が診療録に記載した方がよいという場合は,診療が終わってから医師本人が時間を取って診療録に加筆し,加筆時間も記しておけば足ります。

代行記録者に頼む体制をとる場合は,看護師を含む従業員に対して,受診時の説明の記録化の意義や,リスク回避のメリットと重要性を,定期的にミーティングや研修で確認する必要があると思います。

 

 

 

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